40代で突然、仕事がどうでもよくなった。燃え尽きた会社員が「辞める前」に確認したいこと

40代になって突然、仕事がどうでもよくなった。そんなとき、すぐに退職を決める必要はありません。疲労、働き方、評価、役職、家計などを整理しながら、「辞める前」に確認したいポイントを考えます。

④いきますw
今回はMINDに振って、タイトルからも前3本とガラッと変えます。

朝、会社へ行きたくない。

仕事が嫌いというほどではない。

上司と大喧嘩したわけでもない。

給料が急に下がったわけでもない。

それなのに、

どうでもよくなった。

会議で誰かが熱心に話していても、何も感じない。

以前なら気になった数字が悪くても、

「まあいいか」

と思う。

昇進の話を聞いても心が動かない。

同期が出世しても羨ましくない。

新しいプロジェクトを任されても、

「また仕事が増えるだけだな」

としか思えない。

40代になると、こうした感覚に戸惑う人がいる。

20代、30代の頃はもっと頑張れた。

評価されれば嬉しかった。

給料が上がればもっと働こうと思った。

難しい仕事を任されれば燃えた。

ところが、ある日突然エンジンが止まる。

そして怖くなる。

「自分は怠け者になったのか」

「もう成長できないのか」

「会社を辞めた方がいいのか」

でも、すぐに結論を出す必要はない。

仕事がどうでもよくなったとき、それは必ずしも「会社を辞めろ」というサインとは限らない。

逆に、

今までの働き方を一度点検しろ

というサインかもしれない。

40代には、20代とは違う疲れ方がある。

今回は、仕事への情熱が消えたと感じたとき、退職届を書く前に確認しておきたいことを考えてみよう。

40代は「仕事だけ頑張ればいい年代」ではなくなる

若い頃は、生活の中心を仕事に置きやすい。

独身。

体力がある。

親も元気。

住宅ローンもない。

子どもの教育費もない。

多少無茶しても眠れば回復する。

だから、

仕事を頑張る。

評価される。

給料が増える。

また頑張る。

この循環が成立しやすい。

40代になると状況が変わる。

会社では責任が増える。

上司から求められる。

部下からも求められる。

家庭でもやることがある。

子どもがいれば進学や教育費。

親の老いも気になる。

住宅ローンも続く。

自分の身体にも少しずつ変化が出る。

さらに、

「このままこの会社でいいのか」

「老後はいくら必要なのか」

「あと何年働くのか」

と未来まで考えるようになる。

つまり40代は、

仕事以外の負荷が大量に増える年代

でもある。

そこで20代と同じ働き方を続ければ、どこかでエネルギーが足りなくなる。

それを、

「気合いがなくなった」

と解釈してしまう人がいる。

しかし、単純に負荷が増えすぎただけかもしれない。

「やる気がない」と「疲れている」は違う

仕事への意欲が落ちたとき、

「もっとモチベーションを上げなければ」

と考える。

ビジネス書を読む。

自己啓発動画を見る。

朝活を始める。

資格の勉強を始める。

目標を設定する。

でも、その前に確認したい。

あなたは単純に疲れていないか。

睡眠時間は足りているか。

休日も仕事の連絡を見ていないか。

残業が増えていないか。

酒の量が増えていないか。

運動量が減っていないか。

昼食を適当に済ませていないか。

長時間座りっぱなしになっていないか。

「仕事の悩み」だと思っていたものが、

生活全体の疲労だったということはある。

特に40代になると、

夜更かしをしても翌朝普通に働く。

週5日飲んでも仕事する。

休日まで予定を詰め込む。

こうした無理が若い頃ほど簡単に抜けない。

だから、仕事を辞める前に、

まず身体を普通の状態まで戻してみる。

これはかなり重要だ。

休日に「何もしない」ができなくなっていないか

疲れている人ほど、休日まで何かをしようとする。

せっかくの休みだから、

買い物。

家族サービス。

資格勉強。

副業。

ジム。

SNS。

動画。

飲み会。

一日中予定を入れる。

そして日曜の夜、

「全然休めなかった」

となる。

40代からは、

何もしない時間も予定に入れる

くらいでいい。

昼まで寝ろという意味ではない。

散歩する。

風呂に入る。

昼寝する。

本を読む。

ぼーっとする。

スマホを見ない。

目的のない時間を持つ。

こうした「余白」がなくなると、頭の中が常に何かを処理している状態になる。

仕事が嫌なのではない。

人生に空白がない

という可能性もある。

仕事そのものではなく「報われなさ」に疲れている場合もある

昔は頑張れた。

今は頑張れない。

その違いは何か。

一度思い出してみる。

若い頃は、

成果が出れば評価された。

新しい仕事を任された。

給料が上がった。

役職がついた。

成長している実感があった。

ところが40代になると、

責任だけ増える。

部下の失敗まで自分の責任。

トラブル処理。

調整。

会議。

報告。

資料。

それでも給与はほとんど変わらない。

上にはさらに役職者が詰まっている。

昇進できるかも分からない。

こうなると、人は疲れる。

努力に対して何も返ってこない感覚。

それが続けば、

「もうどうでもいい」

となるのは不思議ではない。

ここで重要なのは、

自分にやる気がないのか。

それとも、

やる気を使う価値がある場所ではなくなったのか。

この二つを分けることだ。

「会社が嫌い」と「今の部署が嫌い」を分ける

仕事が嫌になると、

「会社を辞めたい」

と考える。

でも一度細かく分けてみる。

会社そのものが嫌なのか。

今の上司が嫌なのか。

仕事内容が嫌なのか。

部署が嫌なのか。

通勤が嫌なのか。

働く時間が嫌なのか。

管理職が嫌なのか。

顧客対応が嫌なのか。

これによって解決策は違う。

上司が原因なら異動で変わるかもしれない。

仕事内容なら社内公募という選択肢もある。

管理職が苦しいなら、専門職へ戻る方法がある会社もある。

通勤がつらいなら在宅勤務や勤務地変更を相談できる可能性もある。

つまり、

「辞める」以外にも変更できる変数がある。

全部嫌なら転職を考えればいい。

でも一部だけが嫌なら、その部分だけ変える方が低リスクかもしれない。

40代で「出世したくない」はおかしくない

若い頃は、

課長。

部長。

役員。

と上へ行くことが成功モデルだった。

ところが40代になって、

「もう出世したくない」

と思う人もいる。

責任だけ増える。

部下管理。

評価。

会議。

社内政治。

トラブル処理。

それで給与差は思ったほど大きくない。

だったら、

「プレイヤーとして仕事をしていた方が楽しい」

と思う。

これは逃げではない。

価値観が変わっただけ

かもしれない。

人生のフェーズが変われば、欲しいものも変わる。

20代では肩書が欲しかった。

30代では年収が欲しかった。

40代では時間が欲しい。

50代では健康が重要になるかもしれない。

昔欲しかったものを、今も欲しがる必要はない。

自分の成功条件を更新する。

これも人生再設計の一つだ。

「辞めたい」と思った日は退職届を書かない

仕事で嫌なことがあった。

上司に怒られた。

評価が悪かった。

部署異動を命じられた。

面倒な案件を押し付けられた。

その日の夜、

転職サイトを見る。

退職代行を検索する。

「もう明日辞める」

と思う。

気持ちは分かる。

ただし、大きな判断はできるだけ感情が強い日にしない方がいい。

少なくとも一晩寝る。

できれば数日置く。

休日まで待つ。

そして、

辞めたい理由を文字にする。

例えば、

「上司が嫌い」

だけなら、その上司が異動したら辞めたいか。

「仕事がつまらない」

なら、仕事内容が変われば残りたいか。

「給料が低い」

なら、100万円上がれば残りたいか。

「疲れた」

なら、1カ月休めたら戻りたいか。

質問を重ねる。

すると本当の原因が少し見える。

辞める前に「転職市場だけ見る」

会社を辞める必要はない。

でも転職市場は見ておいた方がいい。

求人サイトを見る。

転職サービスに登録する。

同じ職種の年収を見る。

求められる経験を見る。

自分の経歴を書く。

これだけでも効果がある。

なぜなら、

「この会社しかない」

と思っている状態が最も苦しいからだ。

他にも会社はある。

同じ仕事でも条件が違う。

自分の経験を評価する会社もある。

それが分かるだけで、

会社との心理的な距離ができる。

不思議なもので、

「いつでも辞められる」

と思えると、今の会社でも少しラクに働けることがある。

逆に求人を見た結果、

「今の会社、意外と条件いいな」

と気づくこともある。

どちらでもいい。

市場を見ることは、退職宣言ではない。

自分の選択肢を確認する作業だ。

生活防衛資金があると、心の余裕が変わる

仕事を辞められない最大の理由の一つがお金だ。

住宅ローン。

生活費。

教育費。

保険。

老後。

毎月の給与が止まると困る。

だから嫌でも辞められない。

この状態は精神的にきつい。

そこで40代では、

「いつでも辞められる資金」

を持つことにも意味がある。

何カ月分必要かは家庭によって違う。

3カ月。

6カ月。

1年。

数字に唯一の正解はない。

重要なのは、

「もし会社が限界になったら、何カ月生きられるか」

を把握しておくこと。

貯金は老後だけのためではない。

今の自分に選択肢を与える資金でもある。

「辞めたら来月から生活できない」

と、

「半年は大丈夫」

では、会社への感じ方が全然違う。

お金は自由そのものではない。

でも、

嫌な場所から離れる時間を買うことはできる。

「仕事に情熱を持て」という呪いから離れる

世の中には、

好きなことを仕事にしよう。

仕事に情熱を持とう。

使命を見つけよう。

というメッセージが多い。

素晴らしいことだと思う。

でも、全員がそうである必要はない。

仕事は、

生活費を稼ぐ場所。

得意なことを提供する場所。

社会とつながる場所。

それでもいい。

仕事が人生の最大の生きがいでなくても構わない。

家族。

趣味。

旅行。

友人。

地域。

スポーツ。

読書。

自分の時間。

人生には仕事以外にも価値がある。

40代になって、

「仕事への情熱がなくなった」

と気づいたとき、

無理にもう一度燃え上がらせる必要はない。

仕事との距離を変える

という選択もある。

会社に100点を求めない

給料が高い。

仕事が面白い。

上司が素晴らしい。

同僚もいい。

残業ゼロ。

家から近い。

将来性がある。

福利厚生も充実。

そんな会社があれば最高だ。

でも現実には、何かしら不満はある。

だから考える。

自分が会社に求めるものは何か。

給与。

安定。

仕事内容。

時間。

人間関係。

成長。

どれが最優先か。

例えば、

「仕事は多少つまらなくてもいいから、18時には帰りたい」

でもいい。

「忙しくてもいいから年収を上げたい」

でもいい。

「年収は下がっても好きな仕事をしたい」

でもいい。

自分の条件を決める。

すると、

会社への期待が現実的になる。

今の会社にも、

「ここは嫌だけど、ここは悪くない」

と思える部分があるかもしれない。

一度休んでも回復しないなら、軽視しない

ここは大事なところだ。

少し休む。

睡眠を取る。

休日に仕事を離れる。

負荷を減らす。

それでも、

何週間も気分が落ち込む。

眠れない状態が続く。

食欲が大きく変わる。

仕事だけでなく、以前楽しめていたことまで楽しめない。

日常生活そのものがかなり苦しい。

そんな状態が続くなら、

単なる「やる気の問題」と決めつけない方がいい。

必要に応じて医療機関や会社の産業医、相談窓口などを利用する。

根性で治す問題ではない可能性がある。

40代は責任感が強い人も多い。

「まだ働ける」

「みんな頑張っている」

と耐え続ける。

しかし壊れてからでは回復に時間がかかることもある。

仕事を守るために健康を失う必要はない。

健康は仕事を続けるための土台でもある。

「半年だけ頑張る」ではなく「10年続けられるか」

40代からの仕事では、短期の根性より長期の持続性が大切になる。

仮に45歳なら、65歳まで20年ある。

これから20年、

毎朝会社へ行く。

人と話す。

判断する。

働く。

収入を得る。

かなり長い。

だから、

「あと半年なら耐えられる」

という働き方を何年も続けるのは危ない。

考えたいのは、

この働き方をあと10年続けられるか。

続けられないなら、どこを変える必要があるのか。

仕事量。

役職。

勤務時間。

会社。

業界。

住む場所。

収入。

何かを調整する。

40代からは、

「もっと頑張る」

より、

長く働ける形へ作り直す

方が強い。

仕事がどうでもよくなったことは、悪いことだけではない

少し不思議な話だが、

仕事への執着が薄れたことが、人生を見直すきっかけになる場合もある。

以前は、

会社で評価されたい。

出世したい。

年収を上げたい。

そう思っていた。

でも、もうそこまで重要ではない。

なら、

何が重要なのか。

家族かもしれない。

健康かもしれない。

自由な時間かもしれない。

自分で何かを作ることかもしれない。

知らない場所へ行くことかもしれない。

会社への熱が冷めたからこそ、

会社の外にある人生が見えてくる

こともある。

仕事が人生の100%だった人が、

「仕事は60%くらいでいい」

と思えるようになる。

それは衰えではない。

バランスの変更だ。

最後に――「やる気を取り戻す」ことをゴールにしなくていい

仕事がどうでもよくなった。

以前の自分なら考えられなかった。

そんなとき、

「昔の自分に戻らなければ」

と思う。

でも、本当に戻る必要があるだろうか。

20代の自分。

30代の自分。

仕事に夢中だった頃。

それはその時代の自分だ。

今は40代。

経験も増えた。

家族もいるかもしれない。

身体も変わった。

価値観も変わった。

だから、

昔と同じ熱量で働けないことが、必ずしも問題とは限らない。

必要なのは、

今の自分に合う働き方を作り直すこと。

少し休む。

生活を整える。

仕事の何が嫌なのか分解する。

会社の中で変えられることを探す。

転職市場を見る。

家計を確認する。

必要なら専門家に相談する。

そして、それでも辞めたいと思うなら辞めればいい。

会社を辞めることは敗北ではない。

会社に残ることも敗北ではない。

重要なのは、

疲れ切った勢いで人生を決めないことだ。

40代で仕事がどうでもよくなったとき。

それは、

人生そのものがどうでもよくなったわけではない。

むしろ、

これまで仕事に預けすぎていた人生を、自分の手元へ戻す時期が来た

のかもしれない。

もう一度、猛烈に働けなくてもいい。

昔のように出世を夢見なくてもいい。

仕事を人生の中心から少し横へ動かしてもいい。

これから必要なのは、

燃え続けることではない。

消耗せずに、自分の人生を続けられる働き方を見つけること。

40代からの再設計は、そこから始まる。